■リトルカブの「チェーンの張り調整」
長くバイクに乗っておりますと、どうしてもチェーンが伸びてしまいます。
私のようにしょっちゅう、山道をロングツーリングする人だと尚更チェーンの消耗は激しいのであります。
チェーンが伸びたまま、走っていると「シャリシャリ」と、気持ちの良くない異音が発生したり、燃費が悪くなったり、最悪チェーンが外れて重大な事故につながってしまうことになりかねません。
チェーンの張り調整はバイク乗りにとってとても重要なのであります。
今回はリトルカブのチェーンの張り調整をしてみたいと思います。
リトルカブの後輪を観ますと、タイヤの中心を貫通しているリアのアクスルシャフト(14mm)にアクスルナット(19mm)とスリーブナット(23mm)が2つ締めこまれていると思います。
▲アクスルナット(19mm)
▲スリーブナット(23mm)
ナットが結構固く、いつも締めたり緩めたりするのに苦労されている方も多いかと思います。これらのナットは締め付けトルクが決まっておりますので、できればトルクスレンチで作業するのをオススメいたします。
さて、なぜ、アクスルナットとスリーブナットの2つで、締め付けられているのでしょうか。これは万一のためタイヤが外れないようにするための、ダブルナットなのではありません。
リヤアクスルシャフトを締め付けるのはアクスルナット(19mm)。
リヤスプロケットハブを締め付けているのがスリーブナット(23mm)なのです。それぞれ役割が違うんですね。
そのため、後輪を脱着するために、リアアクスルシャフトを抜くためには、アクスルナットを緩めるだけで良く、スリーブナット(23mm)を緩める必要はありません。
▲アクスルナットとスリーブナットを外した状態。アクスルシャフトが貫通して出てきていますので、タイヤを外すときはアクスルナットのみ緩めることになります。(見やすくするためにナットを外しました。調整ではナットは緩めるだけでOK)
アクスルナットを外し、アクスルシャフトを引き抜けば後輪が外れるようになっているのです。スリーブナットはスプロケットとともに車体側に残ります。
これにより、カブはタイヤ交換やチューブ交換の際の後輪脱着時に チェーンを残して、後輪だけ外す事ができる訳です。片持ちサスも便利ですが、この機構も便利でよく考えられていますよね。非常にメンテナンス性が高いんです。さすがは、ホンダ!まさに宗一郎の言葉どおり「手の内に入る乗り物」なのであります。
さて、横道にそれましたが、チェーンの調整に取り掛かりましょう。先述の通り、当然ですがチェーン調整をする場合は、アクスルナット(19mm)と合わせて、スリーブナット(23mm)も緩めてチェーンの張りを調整する必要があります。
写真では、わかりやすくするために、アクスルナット(19mm)とスリーブナット(23mm)を取り外していますが、チェーンの調整時は緩めるだけでOKです。
それぞれのナットをトルクが抜ける程度に軽く緩めたら、左右の調整ネジでバランスよくチェーンの張りを調整してください。
アクスルナットとスリーブナットは緩めすぎると締めなおしたときに、チェーンが思いの外張ってしまったりするので、軽く緩める程度にしてくださいね。
チェーンを上下に動かし10mm~20mmの範囲でたるみがでるくらいが適正です。あまり張り過ぎるとスプロケットを痛める原因になってしまいます。
▲左側の調整ネジ
▲右側の調整ネジ
調整が終わったら、スリーブナットとアクスルナットを締めて完了です。占めたときに、チェーンが張ってしまうときがあるので、再度たるみを確認することを忘れないようにしてください。
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コメント
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あれ、まだ、緩んでますよ。もうちょっと張ったほうがいいんじゃないですかね( ̄ー ̄)ニヤリ?
投稿: | 2017.05.19 12:40
何事も適度にユル〜くが大切なのです
投稿: てつ | 2017.07.28 07:13